DAZN、アフリカネイションズカップ2019とCONCACAFゴールドカップ2019の各国放映権を取得

拡大するDAZNのサッカーコンテンツ

スポーツストリーミングサービスを展開するDAZNは、2019年6月19日、アフリカネイションズカップ2019の全試合とCONCACAFゴールドカップ2019の全試合の放映権を取得したことを発表した。

6月21日から始まったアフリカネイションズカップ2019の放映エリアは、ドイツ、オーストリア、ブラジル。これらの国の視聴者は、グループステージから試合を観戦できることが可能となった。また、CONCACAFゴールドカップ2019の放映エリアは、カリブ海、北米、中米、ドイツ、オーストリア、スイス、ブラジル。1年間配信可能となる契約で、大会のライブ配信とハイライト映像の配信を行う。

DAZNグループのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるヤコポ・トノリ氏は次のように語っている。

「DAZNのサッカーに関する権利のポートフォリオは拡大を続けている。今回の発表により、サッカーファンはどこでも、どのデバイスでもアフリカネイションズカップ2019とCONCACAFゴールドカップ2019を視聴できる。これはDAZNのビジョンの一つでもある、スポーツをすべての人に利用しやすくすることにつながる」

この2つの国際大会がDAZNのコンテツとして加わったことにより、DAZNの扱うサッカーコンテンツは一層広がっている。DAZNはこれまでにイングランドプレミアリーグ、UEFAチャンピオンズリーグ、FAカップ、ラ・リーガ、セリエA、リーグ1、コッパ・イタリア、コパ・デル・レイ、MLS、J1リーグの放映権を獲得している。

テクノロジーを取り込むアフリカネイションズカップ2019

DAZNが取り扱うアフリカネイションズカップ2019では、放映以外の部分でもテクノロジーの活用が始まる。主催のアフリカサッカー連盟は、6月18日、スペインのマルチメディア通信グループであるメディアプロを大会のビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の配信プロバイダーに決定した。

メディアプロはこれまでにスペイン、ポルトガル、メキシコ、チリ、アラブ首長国連邦の国内リーグや、アフリカサッカー連盟さらに国際バスケットボール連盟へのVARサービスを提供している実績を持つ。他にもコパ・リベルタドーレス、コパ・スダメリカーナ、レコパ・スダメリカーナ、コパ・アメリカ2019などの国際大会でVARを担当。最近ではギリシャスーパーリーグへのVARテクノロジーの提供を開始した。

また今後、ポルトガルプレミアリーグへのVARサービスの提供を向こう5年間行う。サービス提供に向けて、既に100万ユーロ(約1.2億円)を超える映像機器やインフラへの投資を行っている。

ピッチ上のVARテクノロジーの導入と運用は、テレビやオンラインストリーミングなどの観戦体験にも影響する。フェアな試合の実現は「予想できないドラマ」が根幹のスポーツというプロダクトにおいて重要だが、スムーズに導入がなされないと観戦者や視聴者の体験を損なう可能性もある。

スポーツ界のテクノロジーの取り込みはまだまだ始まったばかり。ピッチ内外で今後どのようなイノベーションがもたらされるか、引き続き注目される。

◇参照

DAZN